第2種電気工事士の技能試験は、なかなか特殊な試験で、ひとつの電気図面から、その図面の回路を実際に作るという試験内容になっています。
ここでは、管理人の実際の技能試験合格までの体験談を紹介しています。
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学科試験の試験日から、約1ヵ月後に合格通知が届き、そこから1ヵ月後に技能試験となります。1ヵ月しか勉強時間はありませんが、技能試験の内容からいうと1ヵ月もあれば十分に合格が狙える勉強時間といえます。
私の勉強方法としては、とりあえず公表されている13の課題の複線図を書く練習からはじめました。学科の時に、複線図はマスターしていたので、間違いなく複線図を書けるようになるまで、1日も勉強はしていません。
複線図が書けるようになると、ペンチ等の道具を揃えたりするくらいしか、勉強する方法がありません。頭の中で、複線図を実際の回路に作り替えるというイメージトレーニングをしていましたが、イメージだけでは、なんだか不安になってきます。
実際のケーブルを切る感触は?、ひとつの作品が本当に40分以内に作業が完了出来るのか?、あまりに不安だったので、技能試験13問の課題セットを購入しました。
課題セットを購入し、VVFケーブルをはじめてストリッパーで切ったり、ランプレセプタクルにケーブルをねじ止めする作業はとても新鮮でした。やはり、技能試験では、イメージトレーニングだけでなく、実際に作品を作る練習をしないと分からないことも多いと思います。
課題セットを使い、ランプレセプタクルの輪作りの練習は40回以上、課題の完成品は30作品程度練習しました。一番最初に作った課題は、完成までに31分かかりましたが、その後は、17~28分程で全作品を完成させることが出来ました。
技能試験の練習は、やればやるほど技能が身に付くのですが、あまりに練習しすぎると、余裕を持つようになり、細かいミスをしやすくなるので、課題の13問を一巡する程度の練習が、本当の試験の時でも、ある程度の緊張感が持てるのでいいような気がします。
私は、複線図を書かずにいきなりケーブルを切っていく方法で作業をしていたので、特に、リングスリーブの刻印ミスによるやり直しが練習中に何度かありました。時間に余裕があれば、見直しの時にやり直しが出来るのですが、本番ではかなりあせりそうなので、注意したいところです。
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試験当日は、大阪の試験会場まで自動車で行きました。遅刻をおそれたため、会場には1時間も早く到着してしまいましたが、すでに試験会場には多くの試験者が来ていて、試験会場にも入室出来ました。
試験会場が大学だったりすると、テーブルが斜めになっていて作業がしにくいということもあるようですが、私の会場はフラットでよく会議室にあるような長机に2人掛けでした。
試験監督の時計で、試験時間の40分は決まるので、1分ほど時間がずれました。試験中40分とその前30分はトイレにいけないので注意して下さい。
材料の確認前に裏向けに試験問題の配線図が配られるのですが、うっすら課題が見えるので、この段階で、作業手順をイメージトレーニング出来ます。材料の確認中も、あらかじめ各部品を配置したり出来ます。ランプレセプタクルや端子台のネジを緩める等の、工具を使う行為は失格なので注意して下さい。
さて、実際の試験は、アウトレットボックスと金属管を付ける課題が出題されました。開始の合図とともに2.0mmの青色の電源ケーブルから加工をはじめました。その後に、ランプレセプタクル、角型シーリング、スイッチ単品部分、施工省略部分、IVケーブル部分のスイッチの順番に作りました。
その後に、アウトレットボックスまわりのブッシングの取り付け、ねじなし電線管の取り付けをし、ケーブルをアウトレットボックスに挿し、リングスリーブ、差込み型コネクタを圧着、配線しました。最後に見直しをして、21分程で完成しました。
その後は、ひたすら見直しを繰り返し、試験完了となりました。
私の場合、本当の苦悩は試験終了から、合格発表までの約1ヵ月の間でした。学科試験と違い、答え合わせができないので、試験後に本当に合格しているかどうかが、ハッキリ分かりません。
すごく自信がある方でも、不合格だったりすることもあるようなので油断できません。
リングスリーブの刻印は間違えていない?、ランプレセプタクルの配線は?、ケーブル長が短すぎたかも?、スイッチの線を奥まで挿した?等々、見直したつもりでも不安要素が次々でてきて、試験後3日間は夜も眠れませんでした。
試験を受ける方は、試験用紙の裏面にでも見直ししたリストを記入しておけば、苦悩の日々を逃れられるかもしれません。特に自動車や家のカギを閉めたかどうかが、すぐ気になる方は私と同じ苦悩に陥る可能性大です。
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